高齢者の時間の使い方〜毎日を豊かにする工夫〜

介護

はじめに

年齢を重ねると、仕事や子育てから解放されて自由な時間が増える一方、
「今日は何をして過ごそうか」と悩む方も少なくありません。
毎日テレビをボーっと見ている方も多いことでしょう。
時間の使い方次第で、毎日の満足度や生きがいは大きく変わります。
今回は、私が訪問している利用者さんの暮らしを例に、高齢者の時間の過ごし方について
考えてみたいと思います。


時間の使い方が大切な理由

  • 健康の維持:体を動かす習慣や休息のバランス
  • 心の安定:孤独感を和らげる人との交流
  • 生きがい:趣味や役割を持つことで毎日に張り合いが生まれる

時間をどう過ごすかは、生活の質に直結しています。


実際の暮らしの例

私が訪問している利用者さんMは、サービスと趣味をうまく組み合わせながら、
一日を大切に過ごされています。
Mさんの口癖は「何でも人に頼ったら、何もできなくなる!」です。

  • サービスの利用
    • 週に2回デイサービスに通い、体操や交流を楽しむ
    • 月に2回ショートステイを利用し、家族もご本人もリフレッシュ
    • 週3回はヘルパーが訪問し、掃除や生活のサポート
  • 気分転換の外出
    ヘルパーが来る前に、シニアカーで近所のパチンコ店へ。外に出て気分を切り替えることが、生活のハリになっています。
  • 趣味と楽しみ
    ベランダでは夏野菜をプランターで育てており、収穫を心待ちにされています。
    小さな喜びを見つけることが、毎日の活力につながっています。

こうした工夫によって、「人との関わり」「趣味」「外出」「休息」が自然とバランスよく取り入れられているのです。


時間を有効に使うコツ

  • ゆるやかな予定を立てる:「午前は散歩、午後は趣味」程度でも安心感が生まれる
  • 小さな達成感を持つ:1日1つ「やった!」と思えることを作る
  • 休むことも大切にする:何もしない時間も「自分の時間」と考える

おわりに

高齢者の時間の使い方には「正解」はありません。
ただ一つ言えるのは、**「自分らしい時間の過ごし方を持つこと」**が生活を豊かにしてくれるということです。
趣味や外出、サービスの利用を上手に取り入れて、毎日を心地よく過ごしていきたいですね。