訪問介護で関わっている利用者さんの中には、
「デイサービスは嫌だ」「知らない人の中に行きたくない」
と話され、利用されていない方がいます。
今回ご紹介する利用者さんもその一人。
息子さんと同居されていますが、日中はほぼ一人で過ごし、
週に2回、ヘルパーが生活支援で調理や掃除に入っています。
今のところ大きなトラブルはありません。
しかし、現場で関わる中で「このままで本当に大丈夫だろうか」と感じることがあります。
デイを利用していないことで見えてくる不安
訪問介護は、決められた時間の中での支援です。
調理や掃除など、生活を支える大切な役割はありますが、
- 入浴の機会がない
- 体調の変化に気づく人が限られる
- 他者との交流がほとんどない
といった部分まではカバーしきれません。
特に入浴は、
皮膚の状態、あざ、むくみ、体力低下など
体調変化に気づく大切な機会でもあります。
「今は大丈夫」が一番危ない
家族と同居していると、
「何かあったら息子がいるから大丈夫」
と思われがちです。
しかし実際は、
・仕事で日中は不在
・生活の変化に気づきにくい
・介護について相談できていない
というケースも少なくありません。
倒れてから、具合が悪くなってからでは選択肢が限られる
という現実を、私たちは何度も見てきました。
デイやショートの役割
デイサービスやショートステイは、
「嫌がるから無理に行かせる場所」ではありません。
- 定期的な入浴
- 体調・生活リズムのチェック
- 第三者の目が入る安心感
としての役割があります。
最初は半日から、
「お風呂だけ」「週1回だけ」
そんな小さな一歩でも十分です。
もしもの時に困らないために
体調悪化や入院、急な介護負担が発生した時、
すでに利用経験があるかどうかで、対応は大きく変わります。
- ショートにすぐつなげられる
- 本人が場所に慣れている
- 家族が相談できる先がある
これは、本人にとっても家族にとっても大きな安心です。
おわりに
「嫌だから使わない」
「今は困っていないから大丈夫」
その気持ちは、とても自然です。
でも、困ってからでは遅いこともあるのが介護です。
家での生活を長く続けるためにこそ、
デイやショートという“選択肢”を
元気なうちから持っておくことが大切だと、
現場で感じています。

