訪問介護の現場でよく聞かれる悩みのひとつに、
「庭の草抜きができない」という声があります。
高齢者にとって草抜きは、「困っているけど、誰にも頼めない」
典型的なグレーゾーンの課題です。
介護保険の訪問介護では、庭の手入れや草取りはサービス対象外
とされているため、私たちヘルパーも手伝うことができません。
草が伸びる季節はあっという間。放置すると、見た目の問題だけでなく、
害虫の発生や転倒リスク、近隣とのトラブルにもつながります。
✅ 解決策1:自治体の「シルバー人材センター」を利用
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草刈り・庭木の手入れ・清掃などの軽作業を請け負ってくれる団体です。
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比較的安価で安心して依頼できます。
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お住まいの自治体名+「シルバー人材センター」で検索してみてください。
私の住んでいる地域での料金の目安
草抜き:約1時間 1,200~1,800円
日常生活のお手伝い:2,180~2,680円(2時間程度)
✅ 解決策2:家事代行・便利屋サービスの活用
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民間の家事代行業者や便利屋は、庭の草取りやごみ出しなど「介護保険ではできない作業」を請け負ってくれます。
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料金は業者によって異なりますが、1時間2,500~3,500円が相場です。
ポイント:
高齢者に優しいサービス(見守り+作業)のプランを持つ業者もあります。
✅ 解決策3:地域包括支援センターに相談
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草抜きなどの日常生活に支障が出ている場合は、
地域包括支援センターに相談してみてください。 -
状況によっては、介護予防の生活支援体制整備事業
(有償ボランティアなど)が活用できる場合もあります。
✅ 解決策4:家族や地域の支援を頼る
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近隣に住む家族や地域のボランティア、高齢者クラブなどとの連携も一案です。
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「ちょっとした草抜き」でも、誰かと一緒に作業することで安全性が高まります。
✅ 解決策5:防草シート・砂利・除草剤などの導入
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体力的に維持が難しい場合は、防草対策の工夫も検討できます。
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防草シート+砂利敷き
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ローメンテナンスの植栽
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定期的な除草剤散布(業者依頼も可)
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私が訪問しているOさんの場合は
Oさんご自身ではもうかがむのがつらく、体力的にも難しい。
そこで、ご家族の勧めでシルバー人材センターに草抜きを依頼したそうですが、
「今期は人手が足りず対応できません」と断られてしまったそうです。
そこで、離れて暮らす娘さんに依頼して対応してもらうそうです。
この暑さで、頼むのを迷われていましたが、これからは、業者に頼むことも
検討されるとのことでした。
🌿 まとめ
「草抜き」は小さなことのようでいて、高齢者の暮らしの安全に関わる大切な問題です。
介護保険の枠外でも、地域資源や民間サービスをうまく活用することで、
安全で快適な生活を支えることができます。
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