入職して1年目
サ高住の施設に訪問介護に行った初めての利用者さん T代さんの起床介助を担当しました。
T代さんいきなり、「今日も生きてるわ」とにっこり。どう答えていいか戸惑ってると、「ジョーク、ジョーク(笑)」と手招きします。
この方結構細かい方で、服の着せ方や頭のネットのかぶせ方まで丁寧に教えていただきました。
「下着の袖はきちんと伸ばしてないと気持ち悪いのよ!」
「私は寝たきりなんだから、服のしわを伸ばさないと痛いのよ!」
ご自分で洗顔されて(桶を膝の上で重たくないように持ってる)、コンパクトでパタパタ粉付けて、最後に手鏡を見ながら紅をポンポンとつける。
この一連の作業が終わり、ようやく朝食のため車いすで食堂に向かいます。
このように細かいお教えが多いため、他の職員からは煙たがれていたT代さん・・・
毎日目覚めたときの「私まだ生きてるわ!」が大好きでした。帰るときに「また明日も来てね」って手を振る可愛らしい利用者さん
半年くらい経って、いつものように部屋に行こうとしたら様子がおかしい・・・
容体が悪くなって病院に運ばれたとのこと。その後亡くなったと聞き、号泣。
10年以上経った今でもあの笑顔は忘れられません。