私が以前働いていた施設では、毎週のように、お父さんのもとに来られ、
あれこれと世話をする娘さんがおられました。
あれこれと世話をする娘さんがおられました。
お父さんが施設に入る前は、二人で家で過ごされていました。
お父さんが体格がよく、娘さんはほっそりされていたので、オムツ交換や入浴など
娘さん一人では難しかったのでしょう、施設に入所することになりました。
お父さんが体格がよく、娘さんはほっそりされていたので、オムツ交換や入浴など
娘さん一人では難しかったのでしょう、施設に入所することになりました。
ChatG介護が終わらない気持ち
毎日のように心配し、細かく確認する娘さん
その娘さんのご両親は、施設で安全に暮らしています。
職員さんのケアも行き届き、安心できる環境です。
でも娘さんは施設に来る度、こう聞いてきます。
「父は施設でちゃんと食べていますか?」
「父は夜、眠れていますか?」
「もっとこうした方がいいでしょうか?」
心配するお気持ちは、とてもよくわかります。
でも、そんな娘さん自身はというと…
「自分の時間なんて全然ないんです」
「気が休まることがないんです」
と、ため息まじりに話されます。
気づかないうちに、親の人生=自分の人生に
介護は、親のためにやっていること。
でも、気がつくと、それが「自分のすべて」になってしまうことがあります。
親のことを考え、心配し、動き続ける。
だけど、ふと振り返ると、自分自身のことは何も考えていなかった。
そんな状態に、無意識でなってしまうんです。
親が安心するのは、あなたが元気でいること
「お父さんは施設で安心して過ごされています。
娘さんは自分の時間を大事にしてください。」とお伝えしますが、
実際介護ばかりしてきたので、
自分のしたいことが見えてこないのかもしれません。
親の介護に必死になることは、決して悪いことではありません。
むしろ、愛情そのものです。
でも、親が本当に安心するのは
「自分の子どもが、元気に笑っている姿」かもしれません。
まとめ 〜介護は親の人生、生きるのは自分の人生〜
介護は、時に「自分を見失ってしまうもの」です。
でも、どうか忘れないでほしいことがあります。
親は親の人生。
そして、子供には子供の人生があります。
親の介護に必死になるあまり、子供さん自身の人生が止まってしまわないように。
子供が笑顔でいることこそが、何よりの親孝行なのかもしれません。
無理をしすぎず、心と体を大事にしてほしいものです。