雇用保険に関する改正とは 介護事業者に与える影響とは?

介護

私は今まで転職に伴い、雇用保険の給付を受けてきました。
失業手当や、再就職手当金など、そして今回専門実践教育訓練給付金などです。

今回の雇用保険の改正により、パートで働いていた方の手取りが変わったり、
転職を考える方も多くなるものと思います。

雇用保険主な改正は?

2024年4月から雇用保険に関する大きな改正が施行されています。主な変更点は以下の通りです。

被保険者の適用拡大
週所定労働時間が「20時間以上」から「10時間以上」に引き下げられ、より多くの短時間労働者が雇用保険の対象となるようになりました。
これにより、対象労働者数は500万人ほど増加すると見込まれています。
2028年10月施行

 

2.職業訓練給付の強化
教育訓練給付金の給付率が上限80%に引き上げられ、
労働者が資格取得後に賃金が上昇した場合の追加給付制度も新設されました。
これにより、スキル向上を目指す労働者への支援が強化されています​

専門実践教育訓練給付金では、教育訓練の受講後に賃金が上昇した場合の追加給付(受講費用の10%)が追加され、給付率の上限が80%になります。
2024年10月施行

 

3.給付制限期間の見直し
自己都合での離職者に対する給付制限期間が改正され、
教育訓練を行った場合は制限が解除され、その他の場合も2か月から1か月に短縮されます​
2025年4月施行

これらの改正は、短時間勤務者や多様な働き方に対応し、労働者の再就職支援や教育機会の充実を図るものだそうです。

 

このほかにも、育児休業等給付についても改正があります。

↑参考資料

 

介護事業者にとっては?

今回の雇用保険改正が介護事業者に与える影響は大きく、
倒産が急増し、過去最多を上回る可能性も高いと思われます。

  1. コストの増加: 雇用保険の適用が週10時間以上の労働者にまで拡大されたことで、
    パートタイムや短時間勤務の多い介護事業者は、保険料負担が増えることが予想されます。
    介護業界はすでに人手不足や低賃金の課題を抱えており、保険料の追加負担が財務面に影響を与える可能性があります​
  2. 手続きの増加: 被保険者数の増加に伴い、事務処理の負担も増加します。特に中小の介護事業者にとっては、こうした業務負担が経営に追加のプレッシャーをかけることが考えられます​
  3. 人材確保の難しさ: 介護業界では労働条件の改善が必要とされる一方で、今回の改正によるコスト負担が給与や福利厚生の向上を妨げ、人材確保がより困難になる恐れがあります。
    これが、経営に長期的な影響を与えることもあり得ます。

ただし、倒産のリスクは個々の事業者の財務状況や経営の柔軟性に依存しますので、
全ての介護事業者が影響を受けるわけではありませんが、特に資金力の弱い中小事業者は注意が必要です。

転職は増える?

雇用保険法改正による法律は、2025年4月から順次施行されます。
制度によって施行日が異なるため注意が必要です。

これによって、今の会社にいてキャリアアップを目指す人、転職を考える人等
も増えることと思います。
会社側にとっても人材を集める工夫や、長く勤めてもらう体制づくりが必要な時代に
なりそうです。

タイトルとURLをコピーしました