実務者研修 介護過程アセスメント

介護

実務者研修 スクーリング3日目

前回でも習いましたが、介護過程におけるアセスメントについて学びました。

アセスメントとは

介護過程とは・・・利用者が望む生活を実現するために取り組む、科学的思考と
実践のプロセスのことです。

アセスメント⇒計画の立案⇒実施⇒評価 の4段階で構成されています。
これは一方通行の直線的なものではなく、終結に至るまでの間は、
何度でも循環していくことが特徴です。

介護の仕事は、一人ひとりの介護職の思い付きで場当たり的に行われてはいけません。

利用者の心身の状況や利用者を取り巻く環境面にも目を向け、
一人ひとりの介護職が個人的に持ち合わせている知識や経験、コツなどを活用し、
具体的な根拠をもって援助していくことが求められます。

その中でも、アセスメントは特に重要な段階であるといえます。

介護過程における「アセスメント」とは、介護サービスを提供する際に、
利用者の状態やニーズを把握し、その人に最適なケアプランを
作成するための以下のプロセスが含まれます。

  • 情報の収集
  • 解釈・関連付け・統合化
  • 課題の明確化

情報の収集

まずは、基本的な情報を正しく把握することが必要です。

①氏名・性別・生年月日・年齢
②サービス利用開始年月日
③サービス利用にいたった理由
④家族構成
⑤介護におけるキーパーソン
⑥サービス利用開始前の生活状況
⑦サービス利用における本人・家族の要望

などが挙げられます。

情報の収集にあたっては、アセスメントシートやフェイスシートなどを活用
しますが、利用者の全体像を把握するためには、ICF(国際生活機能分類)に
基づく視点が重要になってきます。

以前にも勉強したICFが出てきます。
基本情報、フェイスシートからICF分類をもとにアセスメント表(1)を作成します。

1.心身の状況(心身機能・身体構造/健康状態)
2.日常生活の状況(活動)
3.豊かさ(参加)
4.環境(環境因子)
5.その他(個人因子)

以上の5つの分類に分けたものを基にして、観察する力が必要です。
利用者は一人ひとり個性があり、状況は同じに見えても、原因は1つ1つ
違うかもしれません。
その個性を見逃すことなく、疑問を持ち続け、因果関係を見つけることが、
観察力を高めることにつながります。

情報の解釈・関連付けと統合化

集められた情報は個々バラバラなものでしかありません。
それを先入観や偏見にとらわれることなく、介護に関する知識を活用して、
解釈していきます。

そして、利用者の生活のしづらさが何に起因しているのかを明らかに
する作業が関連付け・統合化ともいえます。

今後考えられるリスクやさらに必要な情報はないか、など仮説の検証を
していくことが必要です。

 

課題の明確化

集めた情報を関連付け・統合化することができれば、利用者が望む暮らしを
実現又は継続するための課題が出てきます。

これは、利用者の『こうなりたい』『こうしたい』という姿です。
課題は1つではなく、複数あることもあるでしょう。
その課題の中から、利用者の心身の状況に応じて、優先順位を検討します。

アセスメントを通じて、利用者がどのような介護サービスを必要としているのか、どのようにサポートすべきかを明確にし、その後のケア計画に反映させることが重要です。このプロセスにより、利用者一人ひとりに合わせた個別のケアを提供できるようになります。

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