物が捨てられない認知症利用者Fさん 

介護

初めて訪問した利用者Fさん宅。

玄関に入ってから、足の踏み場がないほど物があふれています。
その中を慣れた足取りで歩いていくFさん、物につまづいていつ転んでもおかしくない様子です。

認知症と片付け

片付けができなくなることも、認知症の方によく見られます。
物を片付けるということが、判断力と記憶力を必要とするからです。

物を片付ける時、捨てるか?それとも置いておくか?どこに保管するか?など様々な事を判断しています。
また、物を片付ける時には、どこに置いておいたか覚えておく記憶力が必要です。

このため、認知症の方は、いつも物を探し回ったり、物をため込んでしまったりします。

Fさん宅には小さな缶がいろんなところに置いてあり、ちょっとずつゴミが入っていました。
訊いてみると、「いろんな所にあると、すぐ捨てられてよかろ。」といいますが、今度ゴミの日集めるのが大変ですよね(笑)

高齢とゴミ問題

高齢になると、ゴミを出すのも大変になります。足が悪かったりすると、ゴミ捨てもままならなくなります。

私の住んでる市では、「ふれあい収集」といって、ゴミ出しが難しい高齢者などを対象に、自宅前まで市職員が訪問してゴミを収集してくれるサービスがあります。

ゴミ出しの負担を減らすほか、必要に応じて声掛けし、孤立化を防いでいるそうです。

対象者としては、世帯全員が次のいずれかに該当するゴミ出しが困難な方

  1. 65歳以上で 要介護1以上
  2. 65歳以上で、 身体障害者手帳1.2級

とても便利なサービスだと思います。

便利なサービスですが、団地などの集合住宅の場合、においなどがあって他の住人から苦情が出るなどの問題もあるようです。

また、ゴミ出し支援ボランティアを募集している所もあります。
地域でお散歩をしながら、または自分の家のごみを出すついでにできる範囲で、ゴミ出しの支援を募集しています。

市職員だけでなく、中学生が登校の途中に高齢者の玄関先から集積所までゴミを運ぶ取り組みをしている自治体もあります。
高齢者にとって自分の孫のような年齢の生徒たちが、ゴミ出しを手伝ってくれることは嬉しく、生活のハリにもなっているそうです。

生徒にとっても、ボランティア活動をすることで、責任感や地域への関心が生まれることと期待されます。中学生と地域の人たちとのコミュニケーションも生まれ、みんなが住みやすい地域づくりにもつながることでしょう。

 

 

 

 

 

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